黒と茶の幻想

はい、恩田陸&DISCAS感想文VOXへようこそ(ぇー


黒と茶の幻想 (下)
黒と茶の幻想 (上)
読み終わったー
男女四人の過去追想物語。

登場人物1人ずつがそれぞれ1章を一人称で語る形式で全4章仕立て。
しかし、4章は時間軸的には1つの流れを形成している辺りが面白い。
本を通して連続的に物語は進んでいるんだけど、章の切り替わりで視点がパッパと切り替わる感じ?

登場人物は恩田陸らしく全員美しくそれぞれ過去には何かを秘めている(大半は忘れていて、今回の旅で思い出すって感じ)
でも、登場する4人の男女は30代後半なんだけど、その年齢には感じずになんか大学生くらいに思えた。
4人の関係が大学の同級生だからか、あえて喋り方が大学生っぽい感じになっているからか。

この本も「3月は~」の中に登場する「3月は~」の第一章として紹介されていた話になってて、内容的にも「3月は~」の中で語られているまさにその通りなストーリ。
前回読んだ「麦の海に~」と同じ感じ。
繋がりは「3月は~」とだけではなく、「麦の海に~」とも軽く繋がってるところがまた面白い。

具体的には「麦の海に~」に出てくるキャラクターが登場(?)してくる。
(しかも、「麦の海~」の後日談的に出てくる)

この3作はほんと三部作的かもしれない(連続的な関わり方ではないので続編という感じではないけど)